(使用機材) SONY α700 + Vario-Sonnar T* DT 16-80mm F3.5-4.5 ZA (SAL1680Z)
14日目 慶州→釜山(前編1)
とうとう釜山に戻ってきてしまった。明日の夕方には韓国を出なければならない。当たり前だが、時間が有限であることを思い知らされつつ、一日を振り返る。
今日の朝は慶州にて始まった。ここまで来たからには、仏国寺※41へ行かない手はないだろう。ただ、いくら仏国寺とは言え、遠路はるばる慶州まで来て、仏様を拝んでそのまま帰るのは、あまりにももったいない。バスからの車窓を眺めて、景色の良いところで適当に降りる。池を見つけた。市街地の方まで見渡せ、空も爽快に晴れている。良い一日になりそうな予感だ。
気ままに歩きながら撮っていると、文字と家並みと猛スピードで走り去る乗用車とバス以外は、日本にいるときと何ら変わりはなく、韓国だからこういう写真を・・・などという意識は全く無い。歩き疲れた頃、仏国寺の麓についた。寺までは、かなり坂を登らなければならないようだ。春の陽気に包まれ、朝の寒さ対策のために着て来たコートとマフラーを邪魔に思いつつ一歩一歩上っていると、観光客らしきおじいさんから声がかかる。
「学生さんよ。」
おっ、久々に学生と言われたか。
「はい。」「農協はどこにあるか知ってるかね。」「農協ですか?私も初めて来たので分かりません。」「あぁそうか。」
日韓問わず、例によって度々道を聞かれる。今回の旅でも何度尋ねられたことか。道を聞かれるのは隙がある証拠らしいが、どうすれば隙をなくせるのか、未だに解が見つからない。・・・どうでもよいことを考えていると仏国寺の入り口に着いた。平日にもかかわらず人が多い。韓国の寺の良いところは、あまり観光地化しておらず、街から離れた静かなところにあり、参拝すいる人もワイガヤ的でないことだと思っていたが、ここは事情が違う。何せ、全国一有名な寺である。参道には露店が並び、団体観光客も多い。何度も言うが、こういう雰囲気の場所は好きではない。ひと通り見るべき場所を巡って、静かにバス停へ下った。
※41 仏国寺…8世紀(新羅時代)に建立された名刹。現在でもかなり大きいが、最盛期には今の10倍ほどの規模であった。
旅行記後半
12.東海4 後
13.東海→三陟→東海 前
14.東海→三陟→東海 後
15.東海→江陵 前
16.東海→江陵 後
17.江陵
18.江陵→慶州 前
19.江陵→慶州 後
20.慶州→釜山 前
21.慶州→釜山 後
22.釜山→日本海上
23.日本海上→関西
終.おわりに
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