君は一度したあやまちは絶対にしないタイプ?(チュンサン)
焼却場の掃除をしている場面で、チュンサンがユジンに訊いていましたね。こういう日本語訳がついていたかどうか、ちょっと記憶が確かではないのですが韓国語版では次にように言っていました。
(ノン ハンボナン シルスヌン チョルッテ アナヌン ピョニニ?)
ノンはノヌン( )が縮まった形で、「君は」ですね。
ハンボン( )は「一度」です。ハンボンのハンは「ひとつ」という意味のハナ( )から来ています。「ひとつの」というときはハンになります。ボンは「番」の韓国読みです。
次のハンは (する)の過去連体形というもので、簡単に言うと日本語の「〜した」にあたる形です。「〜した。」ではなくて「〜した…」と「…」のところに名詞が来る場合の形です。日本語では終止形と連体形が同じ形になりますが、韓国語ではちょっと仕組みが違います。動詞の語幹(最後の を取った部分)にパッチム「 」をつけると過去連体形のできあがりです。また、動詞の語幹がパッチムで終わるときは、そのパッチムの位置に「 」を置けないので、かわりに をつけます。シルス( )は「失手」の韓国読みで「過ち・失敗」の意味で使います。 は助詞「〜は」、これはもういいですね。
「絶対」は韓国でも同じ漢字を使って「チョルッテ」と読みます。日本語では「絶対に」と書きましたが、もとの韓国語版を聞いてみると「に」は言っていませんでした。もし「絶対に」と言いたいときは助詞「 」をつけて (チョルッテロ)と言います。ちなみに、第7話ぐらいだったと思いますが、「絶対に許さない」という台詞が出てきますが、この時は「チョルッテロ」でした。
  (アナヌン)は (ハダ)の否定形 ・ (アン・ハダ)、つまり「しない」の現在連体形です。 については韓国語講座第4章の第2節をご覧ください。さっきの の は過去連体形でしたが今度は現在です。現在連体形にするには (ヌン)をつけます。助詞の「〜は」と同じ形ですし、ちょっと混乱しそうですね。まあ、じっくり覚えてください。
(ピョン)は「便」の韓国読みですが、「方(ほう)」という意味があります。「君はよく〜する方か?」と訊く時によく使いますが、ここでは「タイプ」と訳していましたね。
次の は「〜だ」を意味する (イダ)の語幹です。これも第4章の第2節をご覧ください。前の (ピョン)と合わせて  (ピョニダ)で「タイプだ」となります。
そして、最後の (ニ)が親しい間で使う疑問をあらわす語尾です。目上の人に使ってはいけません。
全体をそのまま訳すと「君は一度した過ちは絶対しない方か?」といった感じですね。
これで、今日のひとことは完成です。理解していただけたでしょうか…。
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