ポラリスを探して自習室2>冬のソナタ第9話 『揺れる心』

もう君を離さない。絶対誰にも渡さないよ。(ミニョン)

 こんな台詞、言ってみたいものです…。言うにも言う相手がいない管理人のことはさておき(爆)、冬のソナタに話を戻しましょう。ユジンが皆の前で「キョロンモッテヨ(結婚できません)」と言って飛び出した後のシーンです。


(イジェナンボネルコエヨ。 オディエド ヌグハンテド アンボネルコエヨ。)

 (イジェン)は(今)と(〜は)が縮まった形で「もう」と訳します。

 (アンボネルコエヨ)、これは少々長いですね。まず、最初のは否定したい単語の前に付いて「〜しない」という意味になります。ちょっと英語の"un"に似ているかもしれません。この場合、否定される単語はです。には、細かく分ければいろいろな意味があり適当な訳を考えるのに苦労することもありますが、「送る」と訳しておけば大ハズレはしないでしょう。今のミニョンの台詞では「離す」と訳されていますね。余談ですが、歌詞では「別れる」の意味で出てくることが多いようです。

 は、第7話で出てきましたね。少し文法的なことを言うと、第7話では現在連体形の後にが来ていましたが、今回は未来連体形の後に付いています。日本語にしてしまうとこれらの違いは都合良く(?)わからなくなってしまうので、今はあまり気にしなくても構いません。あの時は「〜なんです」と訳しましたが、ここでそのまま使うと少し変ですね。日本語吹き替えに素直に従って、「〜ですよ」と訳しておきましょう。一体、どちらの訳が正解なんでしょうね。「自分の意思を込めたいときに使う言葉」という曖昧な説明でぼやかしておくのが一番良いのかもしれません(冷汗)。

 後半は、吹き替えの日本語と元の韓国語ではかなり違います。は、単語ごとに順番に見ていくと「(どこ)・(に)・(も)」ですよね。次も同様に単語に分割しておきましょう。「(誰)・(に)・(も)」となります。何も難しくありませんよね?

 そして、「(離しませんよ)」の繰り返し。全体では、「もう離しませんよ。どこにも、だれのところにも行かせませんよ。」といった感じです。

 少し補足しておきます。ドラマの吹き替えではは「離さない」「渡さないよ」と訳されていましたね。吹き替えの訳で正しいとは思いますが、パンマル(※参照)との区別がしにくいので、ここでは、あえて「離しませんよ」と書きました。もとの韓国語を日本語訳として完全に正しく表すのは難しいので、このあたりは皆さんの好きなように訳してください。韓国語でドラマを見ればこのような韓国語の繊細で微妙な部分も解って更に楽しめるはずです。頑張って挑戦してみてください。

※パンマル
  大ざっぱに言うと、文末にが無い言い方。友人などの親しい者との会話で使われる。